「AlfredとRaycastとMacSide AI、どれがいいですか」

この質問には、正直に言うと前提の誤りが含まれています。 3つのうち最初の2つは同じカテゴリですが、3つ目は違うカテゴリです。比べる対象になっていません。

2つの操作モデル

Macの作業を短くするアプリには、大きく2つの型があります。

ランチャー型(Alfred / Raycast) 今の作業 ⌘Space 検索して選ぶ 次の作業 前の画面は後ろへ サイドパネル型(MacSide AI) 今の作業(そのまま) 横から出す 使って、戻す 画面は入れ替わらない
ランチャーは移動のための入口、サイドパネルは作業を続けたまま開く道具箱です。

ランチャー型は、⌘Spaceで呼び出して、検索して、選ぶ。目的は「次のものを開く」ことです。開いた瞬間に、今の画面は後ろへ下がります。

サイドパネル型は、画面の端から出す。目的は「今の作業を続けたまま、道具を使う」ことです。画面は入れ替わりません。

この違いは、中断するかどうかです。ランチャーは意図的に作業を切り替えるための仕組みで、サイドパネルは切り替えないための仕組みです。

AlfredとRaycastの違い

同じランチャー型でも、この2つは性格が違います。

AlfredRaycast
価格Powerpack £34 買い切り / £59(生涯アップグレード付き)無料 / Pro $10月・$8月(年払い)
拡張Workflow(自作しやすい)Extension(ストア形式・数千)
性格自分で組む。枯れていて速い既製品が豊富。開発体験が今風
課金買い切りサブスク

Alfredは今どき珍しい、本物の買い切りです。 £59のMega Supporterなら生涯アップグレードが付きます。「サブスクを増やしたくない」という理由でランチャーを選ぶなら、Alfredは有力です。

Raycastは無料プランが非常に優秀です。 アプリ起動、ウィンドウ管理、計算、スニペット、数千の拡張機能が無料で使えます(Proとの差はRaycast Proの記事にまとめました)。

どちらを選んでも、アプリを開く体験は大きく改善します。 ここはMacSide AIが提供していない領域です。

サイドパネルが担当する領域

では、ランチャーがあれば十分かというと、そうでもありません。

作業中に必要になるものには、「開いて終わり」ではないものがあります。

  • さっきコピーしたものを探す
  • スクショの中の文字を取り出す
  • 英文を1文だけ訳す
  • 思いついたことをメモする
  • 画像を圧縮して貼る
  • ファイルを一時的に置いて、あとで渡す
  • 見せたくない部分にモザイクをかける

これらは、今の作業をやめて別のアプリへ移動するには重すぎる用件です。ランチャーで専用アプリを起動すると、画面が入れ替わり、元の作業が後ろへ下がります。5秒で済む用事のために、作業の中心を明け渡すことになります。

サイドパネルは、この層を担当します。画面の端から出して、使って、戻す。今見ているものを手放さないというのが設計の目的です。

組み合わせるとどうなるか

役割が違うので、両方入れるのが自然です。

用途担当
アプリを開く・ファイルを探すAlfred / Raycast
ウィンドウを整えるAlfred / Raycast
計算・単位変換・スニペット展開Alfred / Raycast
クリップボード履歴どちらでも(重複します)
OCR・スクショ・画面収録MacSide AI
AI翻訳・AIチャット・入力補正MacSide AI
画像の圧縮・注釈・背景透過MacSide AI
ファイルの一時置きMacSide AI

重複するのはクリップボード履歴くらいです。どちらか一方に寄せておけば、混乱しません。

費用面で言えば、Raycast無料 + MacSide AI買い切り¥9,800 の組み合わせが、支出としてはかなり軽くなります。Alfredの買い切り派なら、Alfred £34 + MacSide AI ¥9,800 で、どちらもサブスクなしの構成が組めます。

「どれがいいか」ではなく「どこが空いているか」

道具を選ぶときに効くのは、比較ではなく棚卸しです。

一度、自分が1日に何を面倒だと感じているか書き出してみてください。

  • アプリを探すのが面倒 → ランチャーの領域
  • 開くたびに作業が中断するのが面倒 → サイドパネルの領域

前者だけならAlfredかRaycastで足ります。後者だけなら、ランチャーを増やしても解決しません。両方あるなら、両方入れるのが正解です。

よくある質問

MacSide AIでアプリ起動やファイル検索はできますか

できません。ランチャー機能は持っていないので、Alfred・Raycast・Spotlightと併用してください。

ショートカットは衝突しませんか

どちらもホットキーで呼び出しますが、初期設定は別のキーなので、そのままでも衝突しません。重なった場合は、どちらか一方の割り当てを変更できます。

クリップボード履歴が重複しますが、どちらを使うべきですか

好みで構いませんが、片方に寄せた方が「どっちに残っているか」を考えずに済みます。MacSide AI側は画像のOCRやファイルの一時置きも同じパネルにあります。

両方入れるとMacが重くなりませんか

どちらも常駐しますが、通常の作業に影響が出るような負荷ではありません。

Alfredの買い切りは今も有効ですか

Powerpackは買い切りで、£59のMega Supporterには生涯アップグレードが含まれます。金額は公式ページでご確認ください。

入口と道具箱は、別々に要る

玄関があれば家具は要らない、とは誰も言いません。ランチャーとサイドパネルの関係も同じです。

ランチャーは、次の場所へ行くための入口。 速く、正確に、目的のアプリへ連れて行ってくれます。

サイドパネルは、その場で使う道具箱。 移動せずに、必要なものだけを横から出します。

比べるべきなのは、この2つではありません。比べるべきは、自分の1日にどちらの面倒が多いかです。