Netflixを英語学習に使っていると、だいたい同じところで悩みます。

英語字幕だけだと、分からない一言のたびに再生を止めて調べることになる。かといって日本語字幕だけでは、いま聞こえた英語と訳がどうつながっているのか分かりにくい。字幕を何度も切り替えているうちに、ドラマを見ているのか設定画面を見ているのか分からなくなってきます。

「英語と日本語を、最初から一緒に出せたらいいのに」。

そこで今回は、MacSide AIのメモとChrome拡張「MacSide – Browser Connector」を使って、Netflixに2つの字幕を同時表示する方法を紹介します。記事の最後に、私が実際に使っているコードを丸ごと置きました。コピーして貼り付ければ、そのまま使えます。

できあがるのは、こんな同時字幕です

Netflixの映像部分は画面収録の保護により黒く表示されています。英語と日本語、2つの字幕が同時に動く様子をご覧ください。

Netflixで普通に選んだ字幕を下段に表示し、追加したいもう1言語を上段に重ねます。

たとえばNetflix側で日本語字幕をオンにして、MacSide側で英語を選べば「英語が上、日本語が下」。逆に、Netflix側を英語、MacSide側を日本語にすることもできます。追加字幕を画面下に置き、2行を近づけて見る設定も可能です。

単に2行を出すだけではありません。

  • 再生中の作品にある字幕トラックを自動で一覧表示
  • 通常字幕と字幕ガイド(CC)を選択可能
  • 字幕の表示位置と文字サイズを調整
  • 英単語にマウスを乗せると、その場で日本語の意味を表示
  • 単語を確認している間だけ自動で一時停止(オン・オフ可能)
  • キー操作で現在の字幕の頭出し、前後の字幕への移動、数秒戻る・進む
  • 全画面表示にも対応

英語を「勉強するぞ」と身構えるより、いつもの作品を見ながら、気になった表現だけ拾えるようにする。個人的には、このくらいの軽さの方が続きます。

用意するものは3つだけ

1MacSide AI

メモとブラウザ連携を動かすMacアプリ。macOS 15.2以降・Apple Silicon Macに対応しています。

2Browser Connector

MacSideのメモにあるコードを、許可したWebサイトで実行するChrome拡張です。

3この記事のコード

下の「コードをコピー」から丸ごとコピーします。中身を編集する必要はありません。

Netflixのアカウントと視聴契約は、もちろん別に必要です。また、この仕組みはNetflixがその作品に用意している字幕を使います。Netflixに存在しない言語をAIで翻訳して作るものではありません。

手順1:MacSide AIとChrome拡張を入れる

まずMacSide AIをダウンロードして起動します。

次に、ChromeウェブストアからMacSide – Browser Connectorを追加します。

インストールしたら、まずChromeでユーザースクリプトの実行を許可します。

  1. アドレスバーに chrome://extensions と入力する
  2. 「MacSide – Browser Connector」の「詳細」を開く
  3. 「ユーザー スクリプトを許可する」をオンにする

この時点では、まだNetflixのサイト許可は行いません。先にMacSideへコードを登録すると、Browser Connectorが対象サイトを認識し、Netflixの許可項目が表示されます。

「ユーザー スクリプトを許可する」が見つからないときは、Chromeを最新版へ更新してから、拡張機能の詳細画面をもう一度開いてください。

手順2:MacSideのメモへコードを貼る

MacSide AIのメモを開き、新しいメモを1つ作ります。本文で / を入力して、ブロック一覧から「HTML」を選びます。

この記事の下にある「コードをコピー」を押し、HTMLブロックへそのまま貼り付けてください。HTML、CSS、JavaScriptを分ける必要はありません。先頭から末尾まで、丸ごと1つのブロックに入れます。

貼り付けると、暗い色の「Netflix 追加字幕」設定パネルが表示されます。これが自分専用の小さな拡張機能の操作画面です。

手順3:「登録/更新」を押す

設定パネルの「登録/更新」をクリックします。初回はMacSide AIから、Netflix上でこのコードを実行してよいか確認が出ます。内容を確認して許可してください。

この確認は、知らないメモを開いただけで勝手にWebサイトが書き換わらないためのものです。登録と有効化は、ユーザーがボタンを押した直後にしか実行できません。コードを変更したときも、もう一度確認が出ます。

登録できたら、Browser ConnectorへNetflix用のスクリプト情報が同期されます。続けて、Netflixでの実行を許可します。

手順4:Netflixのサイト許可を与える

Chromeのツールバーにある「MacSide – Browser Connector」アイコンを押し、「セットアップ」を開きます。「サイトごとの許可」に https://www.netflix.com/* が表示されたら、「選択中のサイトすべてを許可」を押してください。

Netflixの項目は、前の手順でコードを登録してから表示されます。登録前に探しても出てこないため、必ずこの順番で進めます。

許可できたら、すでに開いているNetflixのタブを再読み込みします。

手順5:Netflixで2つの字幕を選ぶ

Netflixで作品を再生し、いつも通り「音声および字幕」から下段にしたい字幕を選びます。日本語を下にしたいなら、ここでは日本語をオンにします。

次にMacSideのメモへ戻ると、再生中の作品から取得した字幕一覧が「追加字幕の言語」に表示されます。英語を選べば、Netflixの日本語字幕と英語字幕が同時に表示されます。

設定は再生中でも変更できます。

  • 表示位置:追加字幕を画面上部、または下段字幕のすぐ上に置く
  • 文字サイズ:16〜48pxで調整する
  • 単語ホバー辞書:英語字幕の単語にマウスを乗せ、日本語の意味を出す
  • ホバー中は一時停止:辞書を読んでいる間だけ映像を止める
  • キーボード操作:字幕や再生位置をキーで移動する

最初は「日本語を下、英語を上」「文字サイズ39px」「辞書オン」「ホバー停止オフ」がおすすめです。止めすぎずに見て、どうしても分からない単語だけマウスを乗せる使い方が自然でした。

キーボード操作を覚えると、かなり快適になる

キーボード操作をオンにすると、Netflixの再生画面で次のキーが使えます。

キー動作
nいま表示している字幕の先頭へ戻る。続けて押すと前の字幕へ
h次の字幕へ移動
b設定した秒数だけ戻る
g設定した秒数だけ進む

聞き取れなかった一言だけ n で戻る。もう一度聞いて分からなければ、英単語にマウスを乗せる。それでも難しければ下の日本語を見る。この順番にすると、作品のテンポを壊しにくくなります。

単語ホバー辞書は、初回だけ少し待つ

英語の単語ホバー辞書には、パブリックドメインの英和辞書データ「EJDict-hand」を使っています。初めて辞書をオンにしたときだけ約5MBのデータを取得し、Netflix側のブラウザ保存領域へ保存します。2回目からはローカルのデータを参照するため、毎回ダウンロードしません。

辞書には基本的な意味が中心に入っています。ドラマ固有のスラングや、人名、文脈に依存する表現まですべて説明できるわけではありません。それでも「この一語だけ分かれば文全体がつながる」という場面では、別タブで検索する回数がかなり減ります。

コードをコピーして使う

下のボタンで、同時字幕の設定画面とNetflix側の処理を含むコードをすべてコピーできます。

MacSide memoHTMLNetflix 追加字幕

コードを読み込んでいます…

表示されないときに確認すること

「未接続」や「未登録」のまま変わらない

MacSide AIが起動しているか、Browser ConnectorがChromeに入っているかを確認します。MacSide AIを終了すると、ブラウザ側のスクリプトも自動で止まる設計です。

「ユーザー スクリプトを許可する」がオフ

chrome://extensions から拡張の詳細を開き、スイッチをオンにします。Chrome 138以降では、この設定が拡張ごとの詳細画面にあります。

Netflixだけ字幕が出ない

コードを登録したあと、Browser Connectorの「セットアップ」を開き、「サイトごとの許可」に表示される https://www.netflix.com/* を許可したか確認してください。許可したあと、Netflixのタブを再読み込みします。

追加したい言語が一覧にない

このコードは、再生中の作品にNetflixが用意している字幕トラックを使います。作品・シーズン・エピソードによって利用できる言語は異なります。Netflixの「音声および字幕」で見える言語もあわせて確認してください。

次のエピソードで字幕が合わなくなった

このコードは、Netflixが先読みした次話の字幕を誤って使わないよう、URLと再生中IDに一致する字幕だけを採用しています。それでもNetflix側の仕様変更やページ状態でずれた場合は、まずタブを再読み込みしてください。その後、MacSide側で「登録/更新」を押し直します。

これは、完成品の拡張を入れるのとは少し違う

普通のChrome拡張は、開発者が決めた機能をそのまま使います。MacSide AIのBrowser Connectorは、メモに置いたコードが機能になります。

文字をもっと大きくしたい。追加字幕を少し下へ寄せたい。ショートカットを別のキーにしたい。そう思ったら、メモのコードを自分用に変えられます。AIに「上段字幕を黄色にして」「n の代わりに r で戻るようにして」と頼み、変更後に「登録/更新」を押すだけです。

一方で、Webサービス側の画面や内部仕様が変われば、コードの更新が必要になることがあります。Netflix公式の機能ではなく、MacSide AIがNetflixと提携して提供しているものでもありません。使うサイトとコードの内容を確認し、自分の環境で使ってください。

日本語を見ながら、英語も置いておく

同時字幕のいちばん良いところは、日本語字幕を「答え」にしすぎずに済むことだと思います。

まず英語を聞く。英語字幕を見る。分からなければ単語に触れる。それでも難しいときだけ日本語を見る。2つの字幕が最初からそこにあれば、設定を切り替える小さな面倒がなくなり、作品へすぐ戻れます。

英語学習のためにNetflixを見る日もあれば、ただ続きを見たい日もあります。その両方で使えるくらい、軽い道具がちょうどいい。MacSide AIをまだ使っていない方は、アプリをダウンロードしてこのコードを試してみてください。うまく自分の視聴スタイルに合ったら、字幕の色や位置、キー操作も少しずつ自分仕様に変えていけます。