Disney+は英語学習に向いた作品がそろっています。ピクサーやマーベル、シンプソンズ。何度も見返したい作品が多いぶん、「せっかくなら英語で聞き取れるようになりたい」と思う人も多いはずです。
ただ、字幕は一度に1つしか選べません。
英語字幕だけにすると、分からない一言のたびに再生を止めて調べることになる。日本語字幕だけにすると、いま聞こえた英語と訳のつながりが見えにくい。字幕メニューを行き来しているうちに、作品を見ているのか設定を触っているのか分からなくなってきます。
この記事では、MacSide AIのメモとChrome拡張「MacSide – Browser Connector」を使って、Disney+に2つの字幕を同時表示する方法を紹介します。記事の最後に、私が実際に使っているコードを丸ごと置きました。コピーして貼り付ければ、そのまま使えます。
できあがるのは、こんな同時字幕です
上段と下段、それぞれに好きな言語を選びます。上段を英語、下段を日本語にすれば「英語が上、日本語が下」の同時字幕です。逆でも構いません。
上段の位置は「下段字幕のすぐ上」と「画面上部」から選べます。2行を近づけて視線の移動を減らすか、英語を画面の上に離して置くか。好みで変えてください。
単に2行を出すだけではありません。
- 再生中の作品にある字幕トラックを自動で一覧表示
- 通常字幕と字幕ガイド(CC/SDH)を選択可能
- 上段の位置と文字サイズを調整
- 英単語にマウスを乗せると、その場で日本語の意味を表示
- イディオムと句動詞に黄色の下線、覚えたい表現に青緑の点線
- 単語を確認している間だけ自動で一時停止(オン・オフ可能)
- キー操作で現在の字幕の頭出し、前後の字幕への移動、数秒戻る・進む
- 全画面表示にも対応
英語を「勉強するぞ」と身構えるより、いつもの作品を見ながら気になった表現だけ拾う。個人的には、このくらいの軽さの方が続きます。
Netflix版との違いは「両方の言語を自分で選ぶ」こと
以前公開したNetflix版では、Netflix側で選んだ字幕をそのまま下段に使えました。Netflixのプレーヤーには「いまどの字幕を選んでいるか」を読み取る手段があるからです。
Disney+のプレーヤーには、それに相当する手段がありません。そのため、この記事のコードでは上段・下段の両方をメモの画面で選ぶ方式にしています。慣れると、むしろこちらの方が迷いません。
そしてもうひとつ。Disney+側の字幕(キャプション)はオフにしてください。 オンのままだと、Disney+の字幕とこのコードの字幕が二重に表示されます。
用意するものは3つだけ
メモとブラウザ連携を動かすMacアプリ。macOS 15.2以降・Apple Silicon Macに対応しています。
MacSideのメモにあるコードを、許可したWebサイトで実行するChrome拡張です。
下の「コードをコピー」から丸ごとコピーします。中身を編集する必要はありません。
Disney+のアカウントと視聴契約は、もちろん別に必要です。また、この仕組みはDisney+がその作品に用意している字幕を使います。Disney+に存在しない言語をAIで翻訳して作るものではありません。
手順1:MacSide AIとChrome拡張を入れる
まずMacSide AIをダウンロードして起動します。
次に、ChromeウェブストアからMacSide – Browser Connectorを追加します。
インストールしたら、まずChromeでユーザースクリプトの実行を許可します。
- アドレスバーに
chrome://extensionsと入力する - 「MacSide – Browser Connector」の「詳細」を開く
- 「ユーザー スクリプトを許可する」をオンにする
この時点では、まだDisney+のサイト許可は行いません。先にMacSideへコードを登録すると、Browser Connectorが対象サイトを認識し、Disney+の許可項目が表示されます。
「ユーザー スクリプトを許可する」が見つからないときは、Chromeを最新版へ更新してから、拡張機能の詳細画面をもう一度開いてください。
手順2:MacSideのメモへコードを貼る
MacSide AIのメモを開き、新しいメモを1つ作ります。本文で / を入力して、ブロック一覧から「HTML」を選びます。
この記事の下にある「コードをコピー」を押し、HTMLブロックへそのまま貼り付けてください。HTML、CSS、JavaScriptを分ける必要はありません。先頭から末尾まで、丸ごと1つのブロックに入れます。
貼り付けると、暗い色の「Disney+ 追加字幕」設定パネルが表示されます。これが自分専用の小さな拡張機能の操作画面です。
手順3:「登録/更新」を押す
設定パネルの「登録/更新」をクリックします。初回はMacSide AIから、Disney+上でこのコードを実行してよいか確認が出ます。内容を確認して許可してください。字幕本体と設定同期の2つを登録するため、確認は2回出ます。
この確認は、知らないメモを開いただけで勝手にWebサイトが書き換わらないためのものです。登録と有効化は、ユーザーがボタンを押した直後にしか実行できません。コードを変更したときも、もう一度確認が出ます。
手順4:Disney+のサイト許可を与える
Chromeのツールバーにある「MacSide – Browser Connector」アイコンを押し、「セットアップ」を開きます。「サイトごとの許可」に https://www.disneyplus.com/* が表示されたら、「選択中のサイトすべてを許可」を押してください。
Disney+の項目は、前の手順でコードを登録してから表示されます。登録前に探しても出てこないため、必ずこの順番で進めます。
許可できたら、すでに開いているDisney+のタブを再読み込みします。
手順5:作品を再生して、2つの言語を選ぶ
Disney+で作品を再生します。このとき、Disney+側の字幕はオフにしておきます。
再生が始まると、その作品にある字幕トラックがメモへ送られてきます。メモの「上段の字幕」と「下段の字幕」に一覧が入るので、たとえば上段に英語、下段に日本語を選びます。下段が不要なら「(表示しない)」も選べます。
設定は再生中でも変更できます。
- 上段の位置:下段字幕のすぐ上、または画面上部
- 文字サイズ:16〜48pxで調整する
- 単語ホバー辞書:英語字幕の単語にマウスを乗せ、日本語の意味を出す
- イディオム下線:英語のイディオムや句動詞を黄色の実線で示し、ホバーで意味や例文を出す
- 学習チャンク下線:覚えたい英語のまとまりを青緑色の点線で示し、ホバーで意味や例文を出す
- ホバー中は一時停止:辞書を読んでいる間だけ映像を止める
- キーボード操作:字幕や再生位置をキーで移動する
最初は「上段=英語、下段=日本語」「上段の位置=下段字幕のすぐ上」「文字サイズ39px」「辞書・イディオム・学習チャンクをオン」「ホバー停止オフ」がおすすめです。止めすぎずに見て、どうしても分からない単語や下線部分だけマウスを乗せる使い方が自然でした。
言語を変えても作品を読み込み直す必要はありません。設定を変えた数秒後に、そのまま切り替わります。
キーボード操作を覚えると、かなり快適になる
キーボード操作をオンにすると、Disney+の再生画面で次のキーが使えます。
| キー | 動作 |
|---|---|
n | いま表示している字幕の先頭へ戻る。続けて押すと前の字幕へ |
h | 次の字幕へ移動 |
b | 設定した秒数だけ戻る |
g | 設定した秒数だけ進む |
聞き取れなかった一言だけ n で戻る。もう一度聞いて分からなければ、英単語にマウスを乗せる。それでも難しければ下の日本語を見る。この順番にすると、作品のテンポを壊しにくくなります。
なお、シークはDisney+のプレーヤー自身の機能を使っています。大きく巻き戻したときは、Disney+のシークバーを操作したときと同じように読み込みが入ります。
単語ホバー辞書とイディオム下線の使い方
辞書には基本的な意味が中心に入っています。作品固有のスラングや、人名、文脈に依存する表現まですべて説明できるわけではありません。それでも「この一語だけ分かれば文全体がつながる」という場面では、別タブで検索する回数がかなり減ります。
黄色の実線はイディオム、青緑色の点線は学習チャンクです。下線へマウスを乗せると、日本語の意味や例文を同じ辞書パネルで確認できます。
コードをコピーして使う
下のボタンで、同時字幕の設定画面とDisney+側の処理を含むコードをすべてコピーできます。
コードを読み込んでいます…
表示されないときに確認すること
「未接続」や「未登録」のまま変わらない
MacSide AIが起動しているか、Browser ConnectorがChromeに入っているかを確認します。MacSide AIを終了すると、ブラウザ側のスクリプトも自動で止まる設計です。
「ユーザー スクリプトを許可する」がオフ
chrome://extensions から拡張の詳細を開き、スイッチをオンにします。Chrome 138以降では、この設定が拡張ごとの詳細画面にあります。
Disney+だけ字幕が出ない
コードを登録したあと、Browser Connectorの「セットアップ」を開き、「サイトごとの許可」に表示される https://www.disneyplus.com/* を許可したか確認してください。許可したあと、Disney+のタブを再読み込みします。
字幕が二重に表示される
Disney+側の字幕(キャプション)がオンになっています。Disney+のプレーヤーで字幕をオフにしてください。このコードは、Disney+の字幕を消したり置き換えたりはしません。
字幕トラックの一覧が空のまま
一覧は作品の再生が始まってから届きます。再生ページを開いた直後は「作品の字幕一覧を待機中」と表示されます。数秒待っても変わらないときは、再生ページを再読み込みしてください。
追加したい言語が一覧にない
このコードは、再生中の作品にDisney+が用意している字幕トラックを使います。作品・シーズン・エピソード・地域によって利用できる言語は異なります。強制字幕(外国語のセリフ部分だけに出る字幕)は学習向きではないため、一覧から除いています。
これは、完成品の拡張を入れるのとは少し違う
普通のChrome拡張は、開発者が決めた機能をそのまま使います。MacSide AIのBrowser Connectorは、メモに置いたコードが機能になります。
文字をもっと大きくしたい。上段字幕の色を変えたい。ショートカットを別のキーにしたい。そう思ったら、メモのコードを自分用に変えられます。AIに「上段字幕を黄色にして」「n の代わりに r で戻るようにして」と頼み、変更後に「登録/更新」を押すだけです。
一方で、Webサービス側の画面や内部仕様が変われば、コードの更新が必要になることがあります。Disney+公式の機能ではなく、MacSide AIがDisney+と提携して提供しているものでもありません。使うサイトとコードの内容を確認し、自分の環境で使ってください。
日本語を見ながら、英語も置いておく
同時字幕のいちばん良いところは、日本語字幕を「答え」にしすぎずに済むことだと思います。
まず英語を聞く。英語字幕を見る。分からなければ単語に触れる。それでも難しいときだけ日本語を見る。2つの字幕が最初からそこにあれば、設定を切り替える小さな面倒がなくなり、作品へすぐ戻れます。
Disney+には、子ども向けのやさしい英語から、早口で情報量の多い実写作品まで幅があります。今日は聞き取りに集中する、今日はただ続きを楽しむ。その両方で使えるくらい、軽い道具がちょうどいい。MacSide AIをまだ使っていない方は、アプリをダウンロードしてこのコードを試してみてください。うまく自分の視聴スタイルに合ったら、字幕の色や位置、キー操作も少しずつ自分仕様に変えていけます。