Macの作業を短くするアプリは、ひとつずつは安いのが特徴です。
月$2.49。年$29.99。$29の買い切り。月$8。どれも「まあこれくらいなら」と思える金額で、実際その価値はあります。
問題は、合計を見る機会がないことです。契約した時期がバラバラで、請求も別々に来る。気づいたときには、何にいくら払っているのか自分でも分からなくなっています。
一度、実額で並べてみます。
定番9本の年間費用
いずれも公式ページの公開情報をもとにした、いちばん安い支払い方(年払いがあれば年払い)での金額です。
| アプリ | 用途 | 年額 |
|---|---|---|
| Raycast Pro | ランチャー(Pro機能) | $96 |
| Paste | クリップボード履歴 | $29.99 |
| CleanShot X | スクショ・OCR | $19(2年目以降の更新料) |
| CleanMyMac | Macの掃除 | $39.95 |
| DeepL Pro Starter | 翻訳 | 約$105 |
| Screen Studio | 画面収録 | $108 |
| Grammarly Pro | 英文校正 | $144 |
| Loom Business | 動画共有 | $216 |
| Timing | 作業トラッキング | 約$96 |
| 合計 | 約$854/年 |
1ドル160円換算で、年間およそ13万6,000円です。
「全部は使っていない」と思われるかもしれません。その通りです。もう少し現実的な、5本の構成でも計算してみます。
| アプリ | 年額 |
|---|---|
| Paste | $29.99 |
| CleanShot X(更新) | $19 |
| CleanMyMac | $39.95 |
| DeepL Pro Starter | 約$105 |
| Screen Studio | $108 |
| 合計 | 約$302/年 |
こちらでも、年間およそ4万8,000円。5年で24万円です。
Setappという選択肢
「それならSetappでまとめればいいのでは」と思うかもしれません。数百のアプリが使い放題で、CleanShot XもPasteも含まれます。
ただし、Setappは月$14.99(Macプラン)=年$179.88です。上の5本構成とほぼ同額で、9本構成よりは安い。実際に5本以上使うなら合理的な選択です。
問題は、多くの人が3〜4本しか開かないことと、解約すると全部使えなくなることです(詳しくはSetappの記事)。
どこまで1本にまとめられるか
ここで正直に判定します。MacSide AI(買い切り¥9,800)で置き換えられるものと、置き換えられないものを分けます。
| アプリ | MacSide AIで代替できるか |
|---|---|
| Paste | ○ クリップボード履歴・検索・固定。ただしiPhone同期はなし |
| CleanShot X | △ 撮影・OCR・注釈・スクロール撮影は○。共有リンク・ピン留め・Webカメラは× |
| CleanMyMac | △ 容量の掃除は○。マルウェアスキャンは× |
| DeepL Pro | △ 読みながら1文引くのは○。文書まるごと・用語集は× |
| Screen Studio | ○ 自動ズーム・キー入力表示つきの画面収録 |
| Grammarly | △ 送信前の整えは○。英語の詳細な文法解析は× |
| Raycast Pro | △ クリップボード・AI・メモは○。ランチャー・同期は× |
| Loom | × 録画はできるが、共有リンク・視聴データがない |
| Timing | △ アプリ使用時間の自動記録は○。クライアント請求レポートは× |
×が1つ、△が6つあります。 つまり、「全部これ1本で置き換わる」わけではありません。
正直に言えば、次の用途は代替が効きません。
- Loomの共有リンクと視聴データ
- DeepLの文書まるごと翻訳と用語集
- Raycast / Alfredのランチャー機能
- CleanShot Xの共有リンクとピン留め
- CleanMyMacのマルウェアスキャン
- Timingのクライアント請求レポート
現実的な削減はどこか
では意味がないかというと、そうではありません。上の△のうち、自分が使っていない部分を切ることで、実際に金額は下がります。
たとえば、こういう構成が組めます。
| 従来 | 見直し後 | |
|---|---|---|
| ランチャー | Raycast Pro $96/年 | Raycast 無料 $0 |
| クリップボード | Paste $29.99/年 | MacSide AI |
| スクショ・OCR | CleanShot X $19/年 | MacSide AI |
| 画面収録 | Screen Studio $108/年 | MacSide AI |
| Macの掃除 | CleanMyMac $39.95/年 | MacSide AI |
| 翻訳(1文引く用途) | DeepL Pro 約$105/年 | MacSide AI |
| 年額 | 約$398 | $0(買い切り$59.99を初回のみ) |
判断の基準は「その機能を先月使ったか」です。
- 先月、Pasteの履歴をiPhoneで開きましたか
- 先月、CleanShot Xで共有リンクを発行しましたか
- 先月、DeepLにファイルを投げましたか
- 先月、CleanMyMacでマルウェアスキャンをしましたか
- 先月、Raycastのクラウド同期に助けられましたか
Noが多いほど、統合で下がる金額は大きくなります。 Yesが多いなら、そのアプリは払う価値があるということです。
買い切りという選択肢
もうひとつ効くのが、支払い方の性質です。
サブスクは、使っていなくても止まりません。そして人は、使っていないサブスクを驚くほど忘れます。5年で見ると、この差は大きくなります。
| 5年間 | |
|---|---|
| 上記5本構成(年$302) | 約$1,510(約¥241,600) |
| Setapp(年$179.88) | 約$900(約¥144,000) |
| MacSide AI 買い切り | ¥9,800 |
もちろん、これは同じものを比べていません。 MacSide AIには上に挙げた×と△の欠けがあります。それでも、「共有リンクも文書翻訳もランチャーも使っていない」人にとっては、この差は現実の金額です。
まずやるべきこと
新しいアプリを探す前に、棚卸しをしてください。
- サブスクを全部書き出す。 Appleのサブスクリプション画面と、クレジットカードの明細の両方を見てください。片方にしか出てこないものがあります。
- 年額に直す。 月額のままだと感覚が狂います。$8/月は年$96です。
- 先月使ったかを○×で書く。 アプリ名ではなく、そのアプリの有料部分を使ったかで判定します。
- ×のものから止める。 困ったら戻せばいいだけです。
この4ステップだけで、たいていの人は年間で数万円分の×を見つけます。統合するかどうかは、そのあとの話です。
よくある質問
MacSide AIは全部の代わりになりますか
なりません。上の表の通り、共有リンク、文書まるごとの翻訳、ランチャー、マルウェアスキャン、請求レポートは対象外です。
どれから見直すべきですか
年額の大きいものからです。Loom($216)、Grammarly($144)、Screen Studio($108)、DeepL(約$105)あたりは、使用頻度を確認する価値があります。
買い切りアプリは値上げされませんか
購入時点の価格で確定します。ただし「買い切り」の条件はアプリごとに違うので、次のメジャーバージョンが含まれるかを購入前に確認してください。
Setappとどちらが良いですか
先週5本以上開いたならSetapp、2〜3本なら個別か統合です。使っている本数で決まります。
無料で試せますか
MacSide AIは初回起動から7日間の無料トライアルがあり、クレジットカードの登録は不要です。
安いものが9個あると、高い
このカテゴリの罠は、1本ずつは全部妥当な価格であることです。どれも高すぎません。だから止める理由が見つからない。
でも、妥当な金額を9個積むと年間13万円になります。そして、その9個のうち何個を先月使ったかは、たいていの人が答えられません。
比べるべきは、アプリ同士ではなく、合計額と使用実績です。 数えてから決めれば、統合するにしても続けるにしても、納得のいく判断になります。